膝の痛み(股関節・足)

膝は体重がかかる上に可動性も大きく、身体全体のバランスの影響を非常に受けやすい関節です。ですから、膝の痛みは若年者から高齢者まで多くの方を悩ませています。ですが、痛みのある膝だけを治療してもなかなか良くならないといった経験をされた方や、加齢からくる消耗劣化だからと諦めてしまっている方も多いのではないでしょうか? 膝は骨盤帯や足部のバランスの崩れの影響を非常に受けやすいため、痛みが起きている膝の状態だけではなく、全身を診ることでなぜ膝に痛みが出る状態が引き起こされたのかを正確に把握することが重要です。 当院のオステオパシー治療では、カウンセリングと検査によって画像所見には写らない実際の身体のバランスを正確に把握し、膝に痛みを引き起こす根本原因を見つけ出して治療します。 骨盤体のねじれは単にそのねじれを矯正すればよいというものでもありません。重要なのは腰椎と骨盤の関係性を正しいバランスに安定させることです。そうすることで患部にかかる過剰な負荷のアンバランスを正常化させます。また、膝を構成する大腿骨、脛骨、腓骨の関係性だけではなく周囲の靭帯の緊張、半月板の位置異常、血管、リンパの循環なども施術することによって膝の痛みを取り除いていきます。

変形性膝関節症

変形性膝関節症は、膝を構成する骨の関節面が構造的に変形してしまい痛みを引き起こしているものです。 変化してしまった構造を元に戻すことはできませんが、治療を受けられることで変形症にまでいたった身体のアンバランスを正常化し、膝への負荷を軽減させることで症状を緩和したり、これ以上変形が進行しないようにすることが期待できます。

外反母趾

外反母趾は足の母趾が外側に向いてしまい、症状が進行すると痛みを伴ったり骨の変形が起こったりします。女性に多い傾向がありますが、男性にも外反母趾はあり、多くの方はその自覚がありません。 美容的に問題が有るだけでなく、歩くとすぐ疲れる、症状が進行すれば痛みを伴う場合もあります。非常に多くの方が悩まれている症状ですが、原因はいろいろ言われ、かつてはハイヒールをよく履く人がなるものと言われたこともありますが、ハイヒールを履かない人も多くの方が発症しています。特に最近では若年者でも外反母趾の傾向が強く、ひどい場合はすでに関節構造に異常をきたし始めている患者さんもおられます。 外反母趾の変形は身体のアンバランスをより悪化させ、疲れやすさや腰痛、肩こり、膝の痛みや股関節の痛み、他内臓機能の低下など様々な症状を引き起こす原因にもなるため、今痛みがないからと安心はできません。外反母趾という関節構造の異常は原因に対しての結果であり、その根本原因にしっかりとアプローチした治療を行わなければ何度も症状は再発してしまいます。

外反母趾の原因とは

外反母趾の最も大きな要因は足部にかかる荷重バランス、重心軸のズレです。

足部のアーチ構造は正しく重心が乗っていることと、正しく歩く足の使い方によって機能し、構造が維持されます。 上記のような問題の組み合わせによってアーチ構造への重心の伝達が狂ったり、足をうまく使えない歩き方の習慣などによって外反母趾は発症、悪化していきます。これらの重心のズレは身体のねじれを悪化させる要因となるため、他の症状を悪化させる一因となるため決して看過することはできません。 当院のオステオパシー治療では、身体全身を検査してバランスの崩れの状態を正確に把握し、そのねじれの根本原因にアプローチして身体を正常化へと導きます。

捻挫の後の引かない痛みもオステオパシーで改善

今日は、軽い捻挫をしてから足の痛みが引かないとのことでご来院いただいたSさんの症例です。 Sさんは小学2年生のかわいらしいお嬢さんです。 数年前にも同じように足を捻って、足の骨の剥離骨折をしてしまったそうです。 その後、度々足を捻るようになってしまい、今回は足を捻った後の痛みが引かないとのことでした。 病院では、腫れ具合で骨折か捻挫か判断できず、いったんはギプス固定。1週間後レントゲン画像と、腫れの引き具合から捻挫と判断。1週間のサポーター固定をされたそうです。 が、約3週間経過後も痛みが引かないため当院にご来院いただきました。 検査をすると、まずかなりからだの捻じれが起こっており、立位姿勢でからだの正中線がそろわず顔も傾いてしまっていました。 骨盤にも足の代償が起こって、でん部が持ち上がってしまっていました。 患部は3週間近く経った今も熱感、腫脹が残り、歩行時痛などがあるようです。 触れた圧痛もありました。明らかな足根骨のアライメントの崩れが残ったままになっており、重心バランスの崩れの原因となり、度々捻挫を起こしてしまっていたようです。 治療はまず、右足根骨の立方骨と第5中足骨のずれてしまった関節から矯正しました。 そこから足部全体と足関節(距腿関節)~右の仙腸関節までの調整を行いました。 これでずれてしまっていた足の左右差はほぼ解消されました。 次に、頭蓋の蝶形後頭底結合の圧縮、左側頭骨の変位、左の第1肋骨の矯正を行いました。 これでからだ全体のバランスは整い、姿勢もお母さんに見てもらっても明らかに施術前のバランスと変わっていました。 しかし、これだけでは患部のバランスは取れていても、受傷直後のような痛みが一時的に現れてしまいました。通常であれば、上記の矯正だけでも十分痛みが取れているはずなのですが、 問題は、昔の剥離骨折の際に足の矯正を行わずにギプス固定をしてしまっていたことでした。膝から下の下腿部は、脛骨と腓骨という2本の骨で出来ています。

そしてこの2本の骨の間をつなぐ骨間膜という組織が存在します。 この骨間膜は脚の循環にも深く関与しています。 捻挫などの外傷のエネルギーは、伸ばされてしまった筋膜を介してこの骨間膜にも緊張を与えます。 この骨間膜が緊張した状態は、足の骨が矯正されただけでは痛みが引きません。 足の捻挫の後の痛みが引かない場合、この骨間膜の緊張を考慮しなければなりません。 Sさんはこの骨間膜が緊張したままギプス固定されてしまったため、足のバランスが取れず何度も捻挫を繰り返し、骨の矯正後に痛みが一時的に再発してしまったわけです。 この骨間膜の緊張を完全に取り去り、足関節の隔膜をリリースすれば、痛みは解消しました。 子供さんに安静にしていてなんて、言うこと聞いてくれるわけないですよね(*^-^*) 子供は元気が一番! 痛みなんか気にせず元気に遊んでもらえるようになって、何よりでした。 外傷後の痛みが引かずにお悩みの方は、是非当院へご相談ください。

腕のしびれもオステオパシーで改善。

今日は、腕がしびれるとのことで遠方からお越しいただきましたMさんの症例です。

Mさんの腕のしびれは、3年ほど前から、腕をあげて何かしているとしびれる。 最近特に症状が悪化してきているように感じて、ご来院いただきました。 お話をうかがうと、10年以上前に左肩から転倒し、腕が挙がらなくなってしまったことがあるとのこと。最近、しびれ症状がひどくなり、昔の怪我の事を思い出して当院に足を運んでくださいました。 検査してみると、左肩の関節(肩甲骨と上腕骨の関節)が完全に位置が狂ってしまっています。

Mさん曰く、 「でも肩は動くんですよ」 「昔けがをしたときに痛くてまったく挙がらなかった肩を整体で、痛みをこらえながら挙がるようにしてもらったんです」「・・・・・・」 どうやら、肩の関節がずれたまま無理やり周りの筋膜を引っ張り込んで肩が動くようにしたみたいです。 (これじゃ余計にからだのバランスを崩してしまってるやんか~Σ(・□・;))

施術は左肩の外傷ベクトルを抜き、肩の関節を正しい位置に矯正しなければなりません。 肩関節に引き込まれた筋膜のパターンは骨盤帯を越えて、脚まで捻じれてしまっていました。 他の問題もあり、肋骨の矯正も行わなければなりませんでしたが、左腕のしびれと動きにくさは解消しました。外傷後の動きにくさや痛みは、関節のずれが存在している可能性が高いです。 レントゲンでは、主に骨の損傷を検出するようにドクターは画像を見ます。 関節のずれは、これを検出しようとして見なければなかなか見つけられず、放置されてしまうことがあります。正しい位置に関節が収まっていなければ、動作の軸がズレているため動きにくさや痛みを伴います。この位置のズレを修正するために、からだはバランスを崩しながら代償パターンを作り出し、適応します。今回のMさんの腕のしびれも、肩の関節のズレの代償によってからだ全体にねじれが生じ、結果、長い時間を経て再び左腕にしびれという形で症状が現れてしまいました。 過去の外傷も、現在のなかなか治らない症状の原因になっていることがあります。 自分のからだに何が起こっているのかを見極めることができれば、治りにくい症状も早期の改善するかもしれません。

inserted by FC2 system